Let it BEAT?

バトントワーリングを広く世の中へ 佐々木敏道のブログ

World Cup 2012考察

   

第31回世界バトントワリング選手権大会が終了しました。


今年はインターネット上で初めての生中継があったためものすごい臨場感とともに観戦していました。
現場で見るにはハードルが高すぎる、結果を知ったあとで見るのは別物になってしまって微妙。
生中継を見るためBatonbizに登録したものの、そこまで期待はしていませんでした。
が、ここまで面白いものだったとは…いろいろな理由で見なかった人たちは悔しがると良いですyo!

ヨーロッパは時差も丁度よく、ファイナルは夕方から日が変わるぐらいにかけての演技。
バトンが今後もっと大きなメディアにも進出していく可能性を感じました。
http://www.wbtf.org/content/wc-2012-results-day-4

ツイッターで実況中継めいたものをしていたので、いまさらですが今年の結果を。
今大会は特に女子Sr.が超接戦で1曲1曲緊張感があって非常に面白かったです♪

会場を埋め尽くす観客、圧倒的な熱量の応援、それらを味方につけて、あるいは無心で、一人フロアーに立ち、積み重ねた歴史をそこに並べる。
たった二分半の永遠のように長い時間…
もう一度その場に立ちたいと思ったり、思わなかったりしながら見ていました。

それぞれの選手や演技に関するドラマを語ればありえない長さになってしまうため割愛。
特筆すべきはドロップペナルティシステムの導入でしょう。このシステムが戦略上かなり重要であることは明白です。
簡単に説明すると、ドロップ一本につき個人0.75減点、ペア・ティーム1.00点減点。

Q.人数多い=バトン落ちる数も多いためティームにおけるペナルティが明らかに重いのでは…?
A.その通りです。

ちょっとややこしいのが、個人は10点満点×審査員数のうち上下カットして合わせてうんたらかんたらして75点満点に換算したものからの減点。(残りの25%はJr.がコンパルソリー、Sr.がショートプログラム)
ペア・ティームは上下カットして100点満点で出します。更には個人はセミファイナルとファイナルを足して2で割るため想像以上にペナルティの重みが異なります。

2年前の世界大会の結果を見てみましょう。
http://www.wbtf.org/content/wc-2010-results-day-4
注目すべきはティームとSr.ペアの2種目。

Senior Pairs
1 Japan 90.6429
2 France 89.1429

Team
1 Japan 98.5556
2 France 96.4444

かなりの僅差でした。両部門ともに大体ドロップ2本分(2.00)の差です。
ドロップによる作品構成の乱れ、その後の演技への影響等考えると仮に日本がフランスよりも2本多かった場合、ひっくり返る可能性が高いということです。
そして実際にルール改正が行われ、この2種目のみが金メダルに届きませんでした。ティームに関しては得点では勝りましたがドロップの差によって2位となりました。
この結果を受けて日本人として悔しい思いも確かにあります。
しかし、ドロップペナルティという制度はバトントワリングがスポーツとしてより公正に、そして今後も進歩発展していくためには必要なものだと私は考えています。

『バトンは落ちるもの』という暗黙の妥協、もしくは挑戦の結果。誰もそうは言いませんが、ずっと昔から確かに存在しています。
バトンの演技を見た一般のお客さまから指摘されるものでダントツに多いのがドロップについてです。
「ミス(ドロップ)が残念でした…」
「バトンって落ちても良いんですか?」
プロの興業でのドロップは致命的なものとなりえます。

かつてヨーロッパのある国は会議の席で言いました。
「ドロップした人をチャンピオンにしてはならない」
当時それを知った私は本当に驚きました。でも今ならその発言の意図がわかります。
バトントワリングは今後新設される予定のアーティスティックオリンピックを視野に入れています。
そのためには、関係者だけでなく一般の方にも理解できるように変えていくことがスポーツとして受け入れられる大切な道だと思います。
今回はルール改正が結果に直接影響しました。
必ずや次回は新ルールにも対応し、更に素晴らしい演技を魅せてくれるのだろうと思います。
今後も必要に応じてバトントワリングの発展を目指したより公正な方向へのルール改正を行っていって欲しいと願っています。

ほとんどちょけることなく長々と書きましたが、一応協会の強化アドバイザーだからねっ!
部外者みたいな顔してたらダメなのでしたー。
こういった分析もしつつ今後も関わっていこうと思っています。
ご意見等ありましたらぜーんぶ協会へ!(←あんたは受けないんかいっ的な)

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