めんとれっ!第19回『一休建築士さん』~スランプになったとき~
すべてを受け入れよう
【登場人物紹介】
胡桃 ぼたん(くるみ ぼたん)…主人公
神楽坂 雪(かぐらさか ゆき)…友達
原 礼(はら ぺこ)…後輩
美豚(びとん)…先生
【あらすじ】
合コン前の美豚の儀式からルーティーンについて学んだぼたん。スパッツ系女子だったぺこ。
「ゆきちゃん、わたし最近スランプなのっ!」
レッスンの前のひととき。わたしたちは更衣室で着替えていた。
「胡桃さん、実はわたしもスランプかもしれません…」
「えーっ!ゆきちゃんにもスランプとかあるのっ!?」
完璧すぎるゆきちゃんがスランプなんて信じられないよー。
「ぼっさんへ。誠に残念ながらぺこもスランプなのであった。」
なんですとっ!BBバトンに何が起きているというのっ!
「ふっふっふっ。話はすべて聞かせてもらったわ。」
だ、誰っ!?とか驚く間もなくいまは誰も使っていないロッカーが大きな音を立てて開いた。そこにいたのはもちろん、、
「美豚先生っ!!!心臓が止まるかと思いましたよ!」
いちいち悪者っぽく登場するのやめてほしいよねっ。
「ちょっとしたいたずらよ。ぼたんがこっそりこんなに素敵な私の悪口言ってるんじゃないかと思って。」
怖すぎるっ!あと、危なかった…
「今日はスランプについてのお話よ。」
「ぼたんはスランプの今、何考えて練習してるの?」
「何って、おりゃーって感じでひたすら練習するんですよ。練習はぼたんを裏切りませんっ!」
「何か名言っぽいこと言ってるけど、何も考えてないってことよね。」
はっきり言いすぎだよね…
「次、ぺこ。」
「ビューティへ。スランプはなかったことにするのが一番だとぺこは思うのであった。」
「現実逃避してどうすんのよ。」
先生!少しはオブラートに包みませんかっ!
「ラスト、ゆき。」
「はい。調子のせいでできなくなったというより、元からできなかったのではないか、と思って一からやり直しています。」
「ゆきらしいわね。合格よ。」
おおっ!さすが我らがリーダーゆきちゃんっ!
「大事なのはスランプを受け入れること。戦ったり、無視したりなんてナンセンスね。」
受け入れたつもりだったんだけどなー。
「ゆきはできないことを受け入れてもう一度向き合うところがポジてるわね。」
ポジてる?あ、ポジティブってことか。
「一度身についたスキルが消えてなくなるなんてことはないのよ。」
「えっ!でも、トワラーは1日休んだら取り戻すのに3日かかるって話は。。」
「あれはほぼ精神論よ。」
なんですとっ。
「自転車にどれだけ長いこと乗っていなくても乗れるでしょ?消えたってことは身についていなかっただけなの。」
なるほどっ。
「だから、ゆきのは正解の一つ。」
正解!…の一つ?
「そうよ。例えば、スキルの難易度があがると微調整が必要になる。高いスキルを身につける過程で今まで気づかなかった細かなずれを感じるようになる。」
「成長に伴って感覚が研ぎすまされるということでしょうか。」
「その通りよ、ゆき。何も考えずにできてたことが、ある日急にできなくなったりするのはそのせいね。」
へー。なんかスランプが怖くなくなってきた気がするよ。
「スランプには必ず原因があるの。感情的にならず冷静に対応すれば必ず答えは見つかるのよ。」
先生、今日は何だか良い人だっ!
「ぼたんを騙すのなんてフラットリストより簡単よね。」
前言撤回っ!
【まとめ】
レベルアップとスランプは紙一重よ。
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